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井上 雅未花

黒船の出港


こんにちは。ただいま広島のGALERIE青踏で第3期スペシャル常設展が開催中なのですが、早速作品がお嫁入りしましてとても嬉しい限りです。ありがとうございます♡♡

TSSテレビ新広島でのTV放送がいよいよ今日の夕方5時53分ごろみたいなので、その前にギリギリですがお嫁入り作品の解説をしたいと思います^^

今回お嫁入りしたのはこちらの作品です。下は額装した全体の様子。

「黒船」

2018年 250×150㎜ 板 綿布 石膏 テンペラ 箔(金・黒) 

個人的にこの作品もとっても思い入れのあった1点です。

船乗りと一緒に船に乗り込み、ネズミ捕りのお仕事をしていたのがアメリカンショートヘア―だったという説があり、それがこの作品を制作するネタになりました。なのでこの絵は船の中での猫とねずみの追いかけっこを描いています。ネズミは捕まるまいと思って船底のほう、そして猫が入って来れないような狭い場所を目指していますが、当の猫はねずみの動きにまだ気づいちゃいません。

取材をしたアメショの子がとってもきれいな子だったのを覚えています。顔つきとか縞の出方がとっても私好みといいますか・・・!

3枚の画板パーツを組み合わせたこの形は船を模しており、船の船体には鉄のような質感を持って輝く黒箔を使用しています。実はそれがタイトルの名付けにも一役買っています(笑)

また、実物をご覧頂くと分かるのですが、パーツごとの厚みを少しずつ変えており、額装の際にはそれぞれ高さも調節しています。絵とオブジェ=平面と立体 この2つの要素の融合を作品のテーマの1つとして強く意識し出して挑戦した作品でもありました。

この作品を新作として発表したのがちょうど初個展で、初めての一人旅、新境地への船出という自分の状況に重ねるところも無意識のうちに実はあったかもしれません。そしてこの船はようやく私の元から出港し、新しいご家族の元へとひとまず旅を終えようとしています。

旅を終えて着いたご家族の元でも仲良くけんか(笑)してご家族を楽しませてね♡

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