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井上 雅未花

ピジョンブラッド

こんばんは。


そういえば、金銀箔展でお嫁入りした作品をまだ紹介していませんでした!

お嫁入りしたうちの1点は本展の新作DM掲載作品です。


「ピジョンブラッド」

95×65mm

黄金テンペラ




「ピジョンブラッド」とは、限られた産地で採掘された、その中でも最高峰の品質を持ったルビーの呼び名です。

その名の通り、鳩の鮮血の如く鮮やかな濃い赤色の発色が最大の特徴です。


この作品はずばりその呼び名そのものを形にした作品です。


作品の形は宝石のカッティングの世界だとペアーシェイプ(洋梨)もしくはティアドロップ(涙型・雫型)と呼ばれるもので、「一滴の血」という比喩を込めました。


鳩はキリスト教では平和を象徴する生き物であり、神に捧げる供物です。

作品は鳩が磔にされたような、縛られているような状態を描いています。

この鳩にキリストを、はたまた今現在の世の中や自分が置かれている状況(自粛生活によって不自由を強いられる)のイメージを重ねています。


ある意味コロナウイルスのおかげというか、今この時だからこそ仕上がった作品であることは間違いないです。

....コロナの申し子...( ´∀`;)

こうやって分析すると、存外そこそこ闇を含んだ作品になったなと感じていますね(笑)

とはいえ、闇があるからこそ光る何かや、深まるものがあるのではないでしょうか。


これだけ強い赤を最近の制作ではあまり使っていなかったので、目が少しばかりチカチカしながら描いていましたが、赤をしっかりと味わう事ができました(*^^*)


ちなみに、あえて鳩の種類は日本やアジアにのみ生息するキジバトを選んでいます。

私は日本の画家なので、和洋折衷の感覚です^ ^



今日は金銀箔展でお嫁入りした作品を解説してみました。

この作品は明日まで会場にてご高覧いただけます。


明日の最終日は終日在廊で皆さまのご来場をお待ちしております!


どうぞよろしくお願いいたします~!


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